2010年11月21日日曜日

classical music_listening music_string quartet_chamber music_composer_Bartok_

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弦楽四重奏曲(string quartet)を中心にして室内楽(chamber music)について書いてきました。弦楽四重奏曲は他の室内楽と同様に、元々は、作曲家が自分の身内や友人と一緒に演奏して楽しむために、または作曲家(composer)の後援者が自分達で演奏するために依頼して作曲されたようですが、そのうちに楽譜を販売するために出版社の依頼で作曲されるようになり、さらにベートーベンのように作曲者が自分の人生の集大成を目的として、いわば自分自身のために作曲するようにもなりました。ベートーベン(1826年没)以後バルトーク(第1番、1908年)までの80年余りの間に約40人の作曲家が弦楽四重奏曲を作曲していますが、ベートーベンを意識した腕試しとして、ほんの1、2曲ほどしか作曲しなかった人が多いようです。例外はメンデルスゾーンの6曲とドボルザークの14曲だけでした。

しかし、バルトーク(Bartok)以後は、弦楽四重奏曲が持つ表現力の可能性が再認識されて、弦楽四重奏曲を数多く作曲する作曲家が続々と現れています。しかし、残念ながら、今のところバルトークを越える評価を受けるものは現れていません。先にも述べましたように、弦楽四重奏曲には、柔軟性、音質のさわやかさ、バランスの良さなど、室内楽として多くの長所がありますので、もっと多くの名曲が現れることを期待したいものです。

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